『四群点数法』とは
● 『四群点数法』とは
日常の食生活で栄養をバランスよくとるために、より実践的でわかりやすい基準を設定したもの。
@食品を栄養的な特徴によって、4つのグループ(食品群)に分ける。
A食品の重量は80kcalを1点とする単位(エネルギー点数)で表わす。
B1日に食べるべき食品の量を第1群〜第4群の各食品ごとにエネルギー点数で示す。
C1日20点(1600kcal)を基本とし、年齢・性・活動の程度などで増減する。
● 『四群点数法』の区分と基本点数
第1群(3点)・・・乳・乳製品で2点、卵で1点
第2群(3点)・・・魚介・肉類で2点、豆・豆製品で1点
第3群(3点)・・・野菜で1点、芋で1点、果物で1点
(野菜は、緑黄色野菜120g以上+淡色野菜(きのこ、海藻を含む)で計350g)
第4群(11点)・・・穀類で9点、油脂で1.5点、砂糖で0.5点
以上の点数合計20点(1600kcal)が基本になるが、第1群〜3群の各3点は確保した上で
個人の必要量にあわせて第4群で増減して調整を行う。
● 第1群について
乳・乳製品には、カルシウム、ビタミンB2が豊富に含まれる。また、たんぱく質、脂質、
ビタミンA、 ビタミンB1なども含まれる。卵はたんぱく質や脂質、鉄をはじめ、さまざまな
栄養素を含む。カルシウムや鉄、ビタミンA、ビタミンB2などは日本人の食生活に不足
しやすい栄養素で、それらをバランスよく含むのも第1群の長所。
● 第2群について
魚介や肉にはたんぱく質のほかに、脂質やビタミンB1、ビタミンB2、鉄が含まれる。
豆・豆製品はビタミンB1やカルシウム、鉄、食物繊維を含むとともに低脂肪なのも利点。
第2群の食品には、血液を作ったりその働くを維持したりする重要な役割もある。
皮膚の健康を保ち、肌荒れや口内炎を防ぐ効果もある。
● 第3群について
ビタミンCや食物繊維を豊富に含む。きのこや海藻はミネラルやビタミン類、食物繊維を
多く含むので、このグループ。
ビタミンCは骨や皮膚を形成するコラーゲンを体内で作るときに必要な栄養素で、第3群
以外の食品からはほとんど摂取できないので、この食品群は重要な供給源。
第3群の食品に豊富に含まれる食物繊維には大腸内の有用菌を増やし、腸の働きを整
える作用がある。また食物繊維の多い食事は低エネルギーなので摂取カロリーを抑える
ことができる。
● 第4群について
穀類はたんぱく質や炭水化物を豊富に含む。また、ビタミンB1や食物繊維などの供給源
になる。油脂はほとんどが脂質。
砂糖、菓子、アルコール飲料などもエネルギー源としての役割がおもで、とりすぎに注意。
第4群の食品に含まれるおもな栄養素であるでんぷんなどの炭水化物や脂質は、エネル
ギーとして100%利用される。炭水化物や脂質の摂取量が多いと体脂肪になって蓄えら
れるが、不足すると体を作るたんぱく質がエネルギーとして使われてしまう。それらを防ぐ
ためにも、炭水化物や脂質は過不足なく摂取する必要がある。
(香川芳子編 食品80キロiガイドブック 参考)